2010/08/06

北岳 Day2: サミットアタック

お断り

これは主観的な旅日記です。筆者には十分な登山経験はありませんので、山行記録ではありません。表現に大げさな部分やデーターに不正確な部分もあり、実際の登山の参考にはなりませんので、ご了承ください。

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今日も大げさなタイトルではじまりましたが、北岳中腹での朝です。8人部屋でも1人1枚の布団で寝られたので、よく休みました。人のいびきも子守唄。


山の朝はむちゃくちゃ早いです。あたりが白み、頂に日が当り始めたころには、すでに多くの人が活動を開始してます。まだ4時半ですが、、、。

11571歩です。


朝食は和定食。これもまたおいしい。山小屋っていつからこんな快適になったんでしょうか?ヘリ輸送時代と人力で荷揚げしてた時代を比べるからでしょうか。


それでは出発です。


まだ5時半。それでも大半の人は出発済み。


さてこれが一番一般的なルートの草すべり。でも山男Fは別ルートから行きたがるのでパスです。よく見ると人が登ってます。


山頂付近も今日は快晴。天気持つといいね。


まずはこんな森の中の水平移動



昨日も書きましたが、水平なのは大きな目で見たときの話で、実際はアップダウンの連続


本日のルート上では、最近クマの糞が見つかっています。クマ鈴を着用。


二俣と呼ばれる分岐点にでました。ここから谷間を雪渓沿いにのぼります。


トイレ稼働中。煙は発電機。


左手の白い部分が雪渓です。あそこ付近を登るんです



そしてこれが北岳


わかりやすい案内板。僕らは八本歯目指します。



雪渓はところどころに溶け残ってます。8月なのにね。


道自体は雪渓の脇。


ちなみに雪渓上を歩くときにアイゼンなどの道具を使うと”危険なスポーツ”になり普通の傷害保険は適用外になります。今日は大丈夫。


空には月とヘリ!さっそく救助か何かか?それともパトロールか?


ずいぶんと登って来ました


そうそう山の掟は「のぼりが優先」です。山男Fは下りに邪魔されると「おらぁ~、いつから南アルプスは下り優先になったんだ!」と怒鳴りつけます(嘘です!)。でも、そうぼやきます。


そして僕にも掟を教え込んでくれます。


ルートのマーカーが、、、あれ~~雪の上いちゃうぞ。


あっちへ続いてる、、、、


でも大丈夫。う回路があります。


そんな繰り返しでそろそろ雪渓の上端部へ


そういえばクマの目撃例はこの辺り


ここ付近、確かに一回だけ野生っぽい匂いがしました。クマさんとは限りませんが、糞があったのでしょうね。


そしてハイライト。ここだけは雪渓を渡ります!すでに溶けてるので、あまりすべりません。それにここは斜度が緩いので、すべっても下まで滑落はしません。でも滑らないように気をつけて慎重にいきます。


横断中。こわ~~~


無事横切りました


悲鳴で振り返ると、さっきすれ違った女性が雪渓で転倒してました。幸いその場でころんだだけでした。こわいね。


雪も終わり、ここからは岩場をうねうね登ります。


ちなみにこのブルーのチューブは給水用。いつでも歩きながら水が飲めます。本物の南アルプスの天然水です。


それにしてもしんどい。高度のせいもありますが、息が上がる。


バットレスという岩壁。ここをロッククライマーは登ります。ひえ~。


僕らはひたすら沢沿い。


ここで沢から離れて階段をたくさん登ります。


階段セクションが終われば稜線に出るはずですが、、


まだ続くのかよ!ここはすれ違えないので、譲り合い。当然登り優先。


階段はつらいけど、階段がなかったらもっと大変。作った人はすごく偉い。



北岳山頂付近。まだまだあるな~


あれ、なんか雲が出てきたな


あ、稜線が見えました。


八本歯のコルと呼ばれる稜線に出ました。ん、ガスってる。


左端が今朝の山小屋。右が昨日登り始めた場所です。ずいぶん来ました。


高度計では2830m(目安)。8時50分なので3時間20分歩いてきました。


稜線に出るとすがすがしいのですが、ここは一番低い脇の稜線部分。ここから北岳まではまだまだあります


ガスに隠れそうな部分に今夜泊る山小屋が見えます


でもその前に北岳だ



どんどんとガスが上がってきます。午後は天候が悪くなりやすいので、みんな早く出発するんだそうです。


ますます岩場が絶好調。ガレ場というのでしょうか、石がが浮いてて登りにくいです。


明日歩く岐路との分岐。北岳山荘への短絡ルートがあるんですが、そこが高山植物が豊富なんだそうです。


右はお花畑。左は崖。


なんだろう、見たことある花です。ミネウスユキソウだそうです。エーデルワイスの親戚だそうです。


あ、3000mこえてるぞ。つらいわけだ。9時50分。


すっかり霧になりましたが、ここで本当の稜線に出たわけです。あと20分で北岳頂上


右に折れて山頂を目指します



山頂は霧の中。息も絶え絶え、なんとなくふらふら。高度のせいか、、、バテたか、、、でも登らねば。


鎖場登場。落ちないようにつかまれよって事。助かります。蛍光グリーンはルートのしるし。



あそこかな、、、なんか札が立ってる。山頂が見えると元気が出るのは不思議です。


山頂だ~~3192mの1m低い古い目印。


残念ながら景色は望めません。


あちらに新しい目印があるはずです。


とりあえず自分撮り。
10時20分、日本で2番目の高さを誇る北岳サミットに立つ。


あっちがさっきの場所。


ほれ、3193mだ!

標高が修正されているのは、近年になって隣の岩の方が高いことが判明したため。


登頂記念撮影


三角点。これが標高間違えの原因。


よし飯だ。これでなぜか元気回復。”シャリばて”と言うやつで、エネルギー不足だったみたいです。そりゃ5時間かけて1000m登れば腹も減るよ。


ちなみにここ、ぎりぎりですが携帯電話が使えます。
「あ~、ベースキャンプ、こちらアタック隊。10:20、登頂成功」なんて電話もできるかも。
本来なら前方に富士山が見えてるはず。残念。


しばし粘りましたが、富士山側は晴れなかったかった。下山します。


下りは事故が多いと聞くので慎重に


花より足元見てろって話もあります



あの低いあたりに分岐点があるはず


下が見えないのは怖くなくていいかも


ここから50分で山小屋だ。あれ「転落注意」って書いてある~~。ひえ~~


転落嫌だ


そんなにギリギリ感はないけど、足を滑らせたらまずい部分もありますね。


霧が晴れて下が見えてきました。きれいだ~、あそこまで落ちたくないけど。



なんとなく危険な香りの部分


そう書いてあるし


振り向けば北岳と歩いてきた道。けっこう険しい。


東側から霧(雲?)が稜線を超えてきます


霧の中に北岳山荘が見えてきました


ここでドーピング開始。効くらしいです。


はっきり見えてきました。稜線上の山小屋です。



遠方に積乱雲。夏っぽいと覆うか、雷怖いと思うかは、いる場所によります。

怖い!



少し見えているのは甲府盆地かな


北岳と私


ハイマツの香りが少ししました



ここでもテント泊の方がいます。やっぱり山はテントなんだろうな、本当は。プライバシーあるし。


さっきここで猿を見ました。タフだな、やつら。



2835m(目安)。実際は2900m。


北岳山荘到着。
「アタック隊よりベースキャンプ。12:43、アタックキャンプに到着」


「家族は無事で帰るのを待っています」
引き締めていきましょう。

本日は1枚の布団に2人。覚悟してますよ。


やっぱり居るんだね


ここにも警告。居るんだね。


さて24955歩で到着だ。13時ですが本日は終了です。


午後は積乱雲が来るからね。


隣の部屋は大部屋。これが夜には奴隷船のような混雑。


とりあえずエネルギー補給



さすがに弁当が足らず、ヘリでやってきたカップヌードル。350円成り。


山男のいじめ。もとい、親切。足裏マッサージ。でもマジ痛い。


ここには診療所があります。お医者様がいるというだけで安心があります。


2900mでメールチェック。ここは電波状況がいいですが、電池はあっという間になくなります。


すっかり曇ってきました


あ、歩荷(ぼっか)さんだ。まだ人力で荷揚げしてるんだ。


本来の絶景も富士も見えず、ややがっかり。明日があるね。午前中は快晴だろうから。


部屋に帰るとすでに居場所がない感じ。


ここで再びドーピング。今度は顆粒。明日が違うらしい。


居場所がないので散策中。山小屋内の様子はこんな感じ。


ずらりとならぶ山と渓谷。さすが山小屋。


でもなぜゴルゴ13。スナイパー志向の人も多いのか???


発電機かな。電気があるとポンプが動き、ポンプがあると数百m下から水をくみ上げられる。稜線上で水があるのはありがたい。1リットルで100円。南アルプスの天然水が1L100円なら安いんじゃないだろうか。


雑魚寝でぎっちり。収容数を超えても泊めなきゃならない山小屋の宿命。


夕食。これまたうまかった。


さて日本で1位は富士山。2位は北岳。じゃあ3位はというと僅差で北アルプスの奥穂高岳で3190m。その差はたった3m。で、4位はというと明日登る”間ノ岳”でこれまた僅差の3189m。

明日、日本の第4峰に登るよ!


南アルプス天然水で歯磨き。贅沢だ。


26959歩。本日は15385歩。歩数は大したことないが、上り下りがあるから、くたくた。18:07分だけどみんな就寝。僕らも就寝。明日は間ノ岳に登ってから下山します。


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