南アルプスのこの辺りは、高山植物の群生地として有名です。名前はよくわからないけど、厳しい環境に咲く可憐な植物たちです。数は少ないですが、虫と鳥も入ってます。
遅い!とか言わないでね。なにせ5日で3900枚も撮りまくったので、なかなか選ぶのが大変だったのです。それに使っていた高画質の写真をあげられるサービスがいまいちなので、いろいろ試行錯誤です。
とりあえずギャラリーは3個になりそうです。今回は風景です。あと風景#2と草花をアップ予定です。
これは登山若輩者の筆者がベテラン山男に山へ連れて行ってもらう旅日記です。データーに不正確な部分があったり表現に大げさな部分がありますので、山行計画の参考にはしないでください。あくまでの旅日記としてお楽しみください。とくに初心者の方だけでの山行はご注意ください。なお山は自己責任ですので、そのあたりをご理解ください。
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というわけで、7位赤石岳と13位の荒川中岳に登り、さらに昨年と同じ6位悪沢岳も超えて無事に帰りました。天気に恵まれたのは幸運でした。これで「日本の高い山10位ぐらい登るか」宣言の達成は、あと9位の北穂高岳を残すのみ。
さて先日買ったTシャツ、日本の山が高い方から16位ぐらいまで山の形と標高が書いてあります
今回の赤石と悪沢はこの指さしているあたり。緑が悪沢岳、赤が赤石岳、その下が北穂高岳です
それにしても我々の歩みは遅い!
今回の行程、普通は2泊3日だけど我々は4泊5日。標準コースは1日目は夜行で来て朝のマイクロバスにのって登山を開始、1つ目の山小屋までその日に登る。 ここを我々は前日入りして登山口の椹島ロッジで1泊し、翌朝から登り赤石小屋へ。すでに1泊多い。
普通コースの2日目は山小屋を夜明け前に出て、一日中歩いて3000m峰を2~3つ超えて山頂避難小屋泊。そして翌日は一気に2000m駆け下り、14時の最終バスに間に合うように下山。でも我々はここも2日に分けて、中間の荒川小屋と下山前の千枚小屋にも泊まり各駅停車で2泊し、5日目を下山のみとする。都合4泊5日だ。
先日山岳ツアーのネット広告で見てたら「ゆっくりあるく登山、ガイド付き」みたいのがあった。普通よりゆっくり歩き、頻繁に休み、ベテランガイドが同行する、中高年に安心のツアーだ。これの赤石悪沢ツアーが4泊5日だった
そういえばずっと同じ方向に同じような速度で進む中高年ツアーがいたが、そういうツアーなんだな。「あら、ずっと一緒ね」なんて言われてました。
ゆっくりだって全速力で真剣なのだ。なにせ僕は写真部ですし、気づけば中年の高学年ですから。 なお今回のコースは、実は一般的ルートの逆回り(時計回り)です。一般的ルートだと登りがなだらかなかわりに下りが一気で急。我々(特にFジイ)はなんとなく下りに不安があるので、膝に負担の少ない登りを急にして下りをなだらかにしました。どちらでも結局は上り下りの量は同じですけどね。
そういえば2年連続で悪沢岳には登りました。多分かなり稀です。リベンジだからしかたないのですが、昨年の経験がいきてたりもします。今回の悪沢からの下山ルートは昨年上り下りしているので気が楽でした。千枚小屋で去年話をしたガイドの方が「時計回りだと危険箇所が登りになり楽に越せる」と言っていたのもあります。歩いて思うのは、ゆっくり行くには時計回り、いいですよ。
3000峰縦走だし南アルプス南部なのでルート全体的に体力は必要ですが、道は整備されていて歩きやすいです。特にテクニカルな場所はありませんが、危険個所は数か所あります。この山に来る方なら何でもないです。でも登る予定で不安な方のために危険箇所を紹介。
悪沢岳の中岳側に1箇所(写真中央部の道が良く見えない部分)
アップにしました。人が粒のように見えているますね。その延長線上の場所の岩石地帯が核心
さらにアップ。右下端に人がいますのでサイズ感がわかるでしょうか?赤いルートマーカーがあるのが核心部です。
現場はこんな感じ。足場はしっかりありました。登りでも下りでも慎重に行けばOK 。 鎖はありません。
あとの1箇所は千枚岳の悪沢岳側。細かくは2か所に分かれて、下側は大したことないです。
そして上側アップです。この下部が足場が無くて怖いです。
頂上直下の危険箇所。右手に崖の怖い感じがあるでしょ
いままさに越えようとしている部分がギャップが大きい核心部。Fジイは約180cmの大男ですので、1.2mぐらいのギャップでしょうか。
超えたところ。たった1段ですが、手がかり足がかりにできる岩が少なく、多くがぐらつきます。登りでも怖いです。
下りだと足元が見えないのに崖下が見えてもっと怖いです。この方は僕らに足がかりの場所を聞いてから降りて行かれました。下りは怖いです(去年の経験)。 鎖はありませんので、慎重に。なお時計回りはこれらが登りで楽です
あともう1箇所。地図には危険マークはないのですが、小屋の情報では赤石岳から赤石小屋へ下る花畑下部あたりからでしょうか、救助要請が複数出ている場所だそうです
多分こんな場所もだと思います。
ロープがあったりする場所もあります。疲れて下ってくる方、ご注意を。
さてこれで山10位までで、残るは9位北穂高岳。2011年に隣の涸沢岳(8位)頂上で縦走を断念してますので、これもリベンジです。そして来年登ってから考えるけど、その後どうするかという話がある。行程の都合で13位までは登ってるから、そのまま3000m峰(21山)を全部登っちゃうかという話と、海外も含めて自由に行きたい山やトレッキングするか、それともこれを機に登山引退か。今はどれもありです。
今回のカメラは3台(+車に置いていった壊れた1台)。3900枚も撮っちゃったよ。
左: 気軽に歩いてる時にスナップ担当の防水サイバーショットTX20。雨どころか水中でも撮れます。
中央: ゆっくり止まって高画質風景や夜景が担当の防塵防滴オリンパスE-M1。豪雨も砂塵も安心です。ひどく汚れたら水かけて洗えるらしい(レンズが防滴の場 合に限る。自己責任)
右: 行程中の風景など、広角~超望遠ズーム担当のルミックスTZ-70。ズームはすごいし写りも良いし、なによりEVFがついているので晴天下でも動態でもしっかり撮れる。ただし悪天候では使えません。
後:そして忘れちゃいけない後ろにいるのが留守番担当のウーさん。大型。室内専用。
そして最後に今年もベストな時期を選んで計画し、そして写真部のわがままにつきあってくれた山岳部Fジイに感謝。
さあ来年は、北穂高だ。 最後までのご愛読に感謝。
(近日中に高画質写真のギャラリーをのせます)
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これは登山初級者の筆者がベテラン山男に山へ連れて行ってもらう旅日記です。データーに不正確な部分があったり表現に大げさな部分がありますので、山行計画の参考にはしないでください。あくまでの旅日記としてお楽しみください。とくに初心者の方だけでの山行はご注意ください。なお山は自己責任ですので、そのあたりをご理解ください。
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最終日ですが、朝4時起きです。よ~~くみると、そらにはまだ星が。地平線には富士山が。オリオン座と富士山です
4時にはもう遠くへ向かう人は出発していますが、われわれは下山だけなのでのんびりです
すこしずつ夜が明けていきます。肉眼ではまだ暗いですよ
出発準備の登山者が最後の準備中。暗いのでヘッドランプがついてるでしょ
それでも徐々にあかるくなって
やがて東の空に朝焼けが
富士山の横からは登ってくれないようです。小屋の人によると9月と10月にはダイヤモンド富士だそうです
日の出です
ちょうどいい感じで飛行機が雲を作ってくれました
ここで5時、ご飯の時間
日の出の方が気になります。ダウンジャケットきてますが、夜の外は寒いのです
ご飯をあわてて食べて外に出ると、もう完全に昇ってました
日が昇ればそれはそれで絶景
おいら、おいら、朝日
さて、時刻は間もなく6時です。出発の時間。今日は下界におります。コースタイムは5時間とか
今年も来た千枚小屋、富士山の絶景小屋です
6時出発
椹島までおりるのに、タイムリミットがあります。椹島発のバスの採集が14時です。それを超えると今日は脚止めです
まだタイムリミットまで8時間あります
ゆっくり行きましょう。下りは脚に負担がかかりますから
駒鳥池つうか
木馬道(きんまみち)の跡。かつて切り出した材木を馬で運んだ道です
いまは管理以外での伐採はないそうです
このあたりから下りがきつくなります
6/7きました、、、いえ登る人にとっては。下る人には1/7だけ
下る
下る
ガンガン下る
やっと眺望が
赤石小屋です
稜線なのですが、森なので眺望はごくごく稀
部分的に道が心もとないのが、南アルプス
一応見晴らし台もありますが、この上には実は林道が走っていて、興ざめです
2/7きました。ゴールの標高は1100mなので、あと1000m下りorz
あと3時間
繭段と言う場所です
やすまず下ります
ここから清水平までは急な下り
でも歩きやすい道です
暑いので、けっこう水を消費しました
8時半、ほぼ中間の清水平到着。ここは唯一の水場です。
清水平の下はなが~~い斜面の下り
歩きやすいようで、そうでもない所もあったり
とにかくえ景色が変わらない
去年登った時は一番つらく感じた区間でした
9時半、やっと林道をまたぎ林間の歩きやすい道へ
下りで1時間です。やや遅めのペース
ここからの区間は歩きやすい、風も抜ける、素敵な区間
ベンチもあります
昼食のおにぎりをむさぼります
なんかおどとどろどしい倒木。夜見たら化け物に見えるね~~
「ど~こ~か~ら~~きた~~~、、、南アルプスの夜はこわいぞ~~~」
あまり画像加工は好きじゃないんだけど、、、きっと夜の森はこんなだ。明るいうちに小屋やテント場に着きましょうね。3時着ってのが理想だそうです。
10時すぎ、4時間歩いてきました。やっと小石下です。あと1時間半で下界とな
あと2/7
小石下より急な下りになります。登りはつらかったのを覚えていますが、くだりもつらいっす、、、、
いっそころがったほうがいいかも、、、
最後は階段で林道へ降ります
林道ちょっとあるけと
ちょっと林道です
ここから再び谷底への登山道。急です
転がったら怪我じゃすまないよ
南アルプスは下が急なので、登山道もこうなります
軟弱者返しとなずけたい
下りの場合は膝に来るっす
かつての谷の登山道が崖崩れのためつけ代っています
よって一度登り返して尾根線を歩きます
去年も登ったな、、、
意外にきつい
短いのが救い
岩の上から見ると、悪沢岳が良く見えました
気のせいか、去年より荒れてるな
あ、鉄塔
この鉄塔で、のぼりかえしは終わり
長く休憩したいのですが、Fジイが「もう脚が限界なので、止まったら歩けなくなるのですぐ行きましょう」と。たしかに休みすぎると筋肉固まるしね。
鉄塔を超えると歩きにくい下り
標高も下がってきて、、、暑い~~
こういう時はフリスクね。ユーカリミントじゃないのが残念
このプラスチックの階段からさきは急激に下ります。
写真で見るよりずっと急。下るのは怖いし、登るのはつらい。そこを昇ってきたご夫婦によると、今朝はバスが激混みで乗れるまで2時間待ったそうです。それでもまだ乗りきれない人がいたとか。そうか、今日は山の日だ。
転べば奈落の底まで落ちちゃいます。
慎重に行きましょう
ここが崩落したので谷沿いの旧道は閉鎖になったようです。
ここは崖のわきなのに歩きにくい。こわいっす。
ここさえ乗り切れば後は長い比較的傾斜の緩い道
遠くにFジイが歩いてます。もう写真撮ってても待ってくれません。「止まると歩けなくなる」と言ってますし、マイペースで進んでいきます。写真部は写真撮って止まったり歩いたりのペース
山はすごい、年々道が荒れてくる。整備も大変だと思います。南アルプス南部はメインルートでも最低限の整備しかないので覚悟してきましょう
桟道が見ればもうすぐ吊橋
吊橋~~~。渡ればもうすぐおわり~~~
渡りながらセルフィー
こうやってみると際どいね。幸い僕は高所大好き病なので
橋を渡ると高低差のほぼない道
ここも去年より荒れたな
150kg制限。それ以上の人はダイエットしましょう
林道の橋が見えました。あそこが登山道のゴールです
急に笑顔の私
先行するFジイはあんなに先だ
げげ
壊れかけてるじゃん。でもいまさら慣れっこ
ここを登れば終点。林道に出ます
さすがにここで待っててくれました。12時27分です。千枚小屋を出て6時間半。標準コースタイムは5~6時間ですので、1時間ほど遅い感じ。
さらに10分程林道を歩きます
椹島入口まで登り返すのが嫌だな
そして下る
Fジイのペースが上がっているのは、13時のバスに間に合いそうだから。最終の14時でもいいですが、間に合うなら早く娑婆へ出たいです。
マラソンでいうところの競技場に入るあたり
あのテントがゴールです
ここまで来ると足取りも階調
ゴ~~ル!ただ今の記録、6時間43分。、、、、遅いけど無事着いたからOK。ぐるっと縦走して85232歩。本日はここまで24862歩でした。
それに13時のバスにも間に合いました
ここまでくるバスが超満員と聞いたのでビビってましたが、椹島ロッジ発はそうでもありません。1台のみ。乗客が多いと何台も増発しますし、たりなければピストン輸送になります。
出発
ほぼ満員
ザックは膝の上。帽子を脱いだら髪はベトベトです
髭も伸びたな、、、、さわやかなのが売りなのに
赤石ダムかな、、ダム湖です
トランスジャパンアルプスレースの応援の旗がありました。そういえば数日前に富山の海岸を選手が出発したそうです。北、中央、南アルプスを縦断して静岡の海岸まで何日もかけて走るそうです。マイクロバスの運転手さんによると、先頭はもうさっき通過したそうです。早!
路線バスの方は畑薙ダムの堰堤で降ります。自家用車は夏季臨時駐車場へ。約1時間の凸凹道のバス旅。このエリアの山小屋利用者は、レシート提示で乗れます。泊まってない人は乗せてくれませんので、最低1泊はしましょうね。
まだ満車。通路にもあふれてました
ここで下山届を出すように言われます。かなりしっかり管理してくれているようです
娑婆に出たらまずしなければならない事。それは四日分の垢を落とし、社会的に容認される姿になること。白樺荘と言う宿で、日帰り入浴。
山の日なので、なんと入浴無料。さっぱりしました。Fジイの車に置いておいた着替えを着て、身なりもすっきり
あ、そうそう、この望月選手が1位の選手だそうです
途中、井川で大井川のかわらに出てみました。あの山の彼方に四日もこもってました
川原に木が1っ本。増水時は大丈夫なんだろうか、、、
井川から、今度は井川ダムの堰堤を超えて新静岡インターへむかいます。ここがまた1車線部分のある道。これでも1番ましで、大型バスも走ります。
例のレースの選手を車で抜きました。端に小さく写っています。ゼッケン13番、先頭の望月選手らしいです
峠の展望台にはスタッフやNHK取材が待っていました。今抜いたよって言ったら、みなさん身構えてました。大変なレースだ。山3つでヘロヘロの僕には考えられないっす
やがて安部川をわたり最初のコンビニへ。
例によって悪しき食べ物を、、、、なぜか山を下りるとこれが食べたくなるんです
山へ向かう人に、まじでここが最後のコンビニ。ご注意を
あとは新東名で一直線に帰ります。この後、運転を代ったので写真がありませんが、、、
とりあえず渋滞が発生する前に地元まで帰ってきて夕食
疲れた筋肉に、アミノサプリです
そしてただーいま~~~、と同時に荷物検査のウーさん
21時17分、おうちに到着。遠足無事終了。
「どこいってたんだよ~~」と不機嫌な留守番ウーさん
ちゃんとお土産もあるからさ、ゆるしてね
お土産捜索中
これだよ。中岳山頂で捕獲した山ネズミ(本当は赤石岳でやろうとして、忘れてた)
証拠写真
「くさ~~~」
それは洗濯物の匂いですから、、、
でも臭いのが気に入ったのか、しばらくお遊び
あれ、、、
無反応?
もう飽きたようです、、、苦労したのに
今日はもう疲れたので、山のお話は明日ね。おやすみ~~~