2018/11/03

エベレスト街道:旅後記

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旅日記なのに帰国後2か月もかかる遅筆ぶりで、薄れゆく記憶との闘いでした。さてエベレスト街道に行ってきたという話ですが、我々はその行程の半分も歩いていません。そして個人旅行ですが手配をしてもらったので手続きについてもわかりません。またコースも同行者の体調不良もあって、空港のあるルクラからナムチェバザールの裏山のシャンボチェまでを普通よりも時間をかけて歩いたわけで、いわゆる”高齢者向けゆったりツアー”のような行程です。その僕がエベレスト街道をあーだこーだ書くのはおこがましいですが、出発前にネットやガイドブックでもはっきりわからなかった数点を書いておこうかと思います。その他のことはカラパタールやゴーキョまで行った人のブログでも読んでね。

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ゆったりコースと目的地について

我々はツアーではありませんが日本語ガイドとポーターがついていました。体力自慢で「俺は自力でリュックしょって歩く」という方はどうぞご自由に。でもそうでない方は、最低でもポーターはつけたほうがいいです。低酸素で自分で10kg以上の荷物を担ぐのはつらいです。ガイドも強くお勧めします。今回の旅のように体調不良などが発生したとき、正直どうしてよいかわからなくなります。目的地は日程次第なのですが、ナムチェまでなら富士山というか高尾山感覚、ポーターとガイドがいるなら高山病に注意する以外は、富士山より高度を稼ぐ行程が長い分順応ができるので楽です。エベレストはナムチェバザールの手間で少しだけ見えますが、ナムチェバザールの展望台からなら存分に見えます。もしエベレストが見たいだけならナムチェで十分です。ただ森林限界を超えた荒涼としたいかにもヒマラヤの風景はナムチェの先からです。個人的にはもっともっと先まで行きたかったのですが我々はシャンボチェまででした(当初の予定はタンボチェの裏山4,200mまで)。またツアーと個人手配の大きな違いですが、ツアーは万一の場合に備えが厚いようです。具体的にはツアー会社によるようですが、応急キット、薬、酸素ボンベまで用意してくれるようです。またツアーはコックを同伴してまで日本食を用意してくれるとも聞きました。もし現地食が苦手ならツアーがよろしいかと。

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食事について

現地食は大変おいしいです。ダルバートという定食(白米、豆スープ、カレー、つけあわせ野菜)は連日食べても飽きませんでした。外国人向けに辛さを抑えているようです。どの食事も僕の口に合いました。でも同行者Fジイの口には合わなかったので、個人次第。一度日本でネパール(インド)料理を食べてから行きましょう。スパゲティーやピザなどの西洋風料理や中華っぽい料理もどこでもありました。チーズは美味ですが臭いです。Fジイはやられてましたので、苦手な方はご注意を

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オーガニック臭について

正直書きます。エベレスト街道はウンコ臭いです。ちょっと考えればわかりますが、トラックのない場所にトレッキング客が多く来るので動物が荷物を運びます。ガソリンの代わりに草を食い、排気ガスの代わりに排せつ物を落としていきます。ロバや牛の数は数百匹。そりゃ臭いわけです。観光シーズンは乾季ですので乾いた土埃が舞いますが、当然排せつ物も混じってるわけです。そこを歩きます。当然踏んじゃいますし、すっちゃいます。

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マスクなどを持っていくのが賢明です。現地の方々も埃っぽい場所では口を覆っています。Fジイは想像以上のこの臭気にやられて食欲不振までおこしておりました。食べる野菜などもオーガニックな自給自足です。肥料を目撃すると食べられなくなるそうです。私はそこまで気にならなかったので、個人次第です。テレビや写真ではにおいませんが、現実はこうです。覚悟して割り切りましょう。

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高所恐怖症について

僕らは高所恐怖症ではありません。でもこれだけは言えます、高所恐怖症の人には無理です。それ以外の人向けに書くと、ルクラへの小さい飛行機は揺れて思ったよりスリリング。でも逆に吊橋はガッチリしていて高さや長さの割にはそれほど揺れない。山道は日本の山より高度感がなく怖くない。そんな感じです。

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高山病について

今回は同行者が標高2600mで発症しました。その宿の別の客も発症していました。途中の食堂では諦めて下山する人も見ました。ですので結構発症するようです。予定では4200mまで行くので高山病の心配をしてダイアモックスという薬を日本から持参していました。結局この薬に同行者は救われました。ナムチェバザールの薬局では販売していましたが、途中の村では手に入りません。未確認ですがルクラもあるかも。日本の医院では保険外ですので3千円ぐらいで処方してもらえます。体調次第で誰でも発症しますので、持参しておいたほうが無難です。今回はボクはまったくもって快調で飲みませんでした。

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下痢について

お腹の方もFジイは下してました。原因は不明ですが、下します。基本的に個人次第ですが、常備薬は持ってきましょう。Fジイ、なぜか下痢を予期していたのか、携帯用ウォシュレットを持ってました。水を入れてチュ~~~って手で出すやつですが、役にったようです。その割にFジイは整腸剤や下痢止めを持ってきてなくて、僕のをもらいました。僕はこれまた快便快調でして、食欲旺盛のせいか多くて困った感じです。トイレは洋式が多いですが、和式的なものも多くあります。

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カメラについて

私は専門は違いますがプロです。それでもいったいどれぐらいの望遠レンズがいるのか調べてもわかりませんでした。結論から言うと35㎜換算で200~300mmぐらいは欲しいです。スマホじゃエベレストは点にしか写りませんので、一眼や高倍率コンパクトデジカメを持っていきましょう。広角はあればあるだけいいですが28mmもあればいいのではないでしょうか。

devday6_145P1140243参考までに書くと、僕はルミックスのTX1という高倍率コンパクトデジカメ(換算25-250mm)、一眼はオリンパスのOM-D E-M1mk2に9-18mm, 12mm,14-150mm, 75-300mmレンズを持っていきました(35mm換算はそれぞれ18-36mm, 24mm, 28-300mm, 150-600mm)。結果的には一眼なら14-150mm(換算28-300mm相当)レンズでほぼ全部いけた感じです。実はコンパクトデジカメのTX1だけでも事足りました。本題とは関係ないですが、もう一台小型の防水サイバーショットも使いました

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充電について

ほとんどの山小屋では部屋にコンセントがないので充電は有料で預けてなります。1個満充電までいくらという料金なので、大きめのモバイルバッテリーを充電してもらい、そこからデジカメやスマホを充電したほうが安くつきます。USBで本体充電できるデジカメが便利です。

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洗濯とシャワーについて

洗濯は有料だったり無料だったりしますがどこでもできます。でもなかなか乾きませんでした。僕のやり方が甘かったのかもしれませんが、ご注意を。そういえばナムチェには洗濯屋もありました。

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シャワーは普通に山小屋にあります。でも高山病になりやすいので強く浴びないことをすめられていました。原理はよくわかりませんがガイドさんも同じことを言っていました。僕は快調だったのでナムチェとパクディンで浴びました。太陽熱で作るお湯はナムチェではかろうじてぬるま湯。パクディンではあたたかめの水でした。いい確率で風邪引く感じでしたね。全ては季節と天候次第。一方のFジイは最後にルクラでガスのシャワーを浴び、熱いぐらいのお湯だったそうです。とりあえず山ではボディー拭きペーパーとペーパードライシャンプーとかで拭いてましたが、汗をあまりかかないのでそれで我慢すべきかもしれませんね。

スマホとWIFIについて

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僕はスマホ中毒でして何日も電波圏外にはいられません(仕事的な意味でも)。ネパールはどこでもWiFiが使えましたが、「山小屋はほぼ有料で遅い」と事前に聞いていたので、僕はSIMフリーのスマホに現地で使えるデーターSIMをさしてつかいました。

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深夜でもカトマンズの空港出口(写真)で現地プリペイドSIMが買えますが、今回の予定がタイトだったのでアマゾン日本で買ったSIM2Flyというタイの携帯会社が発行するアジア各国で使える8日間5GB使い切りデーター専用プリペイドSIMを使いました(14日のもあり)。現地では問題なくNCELLにローミングでき速度も不満はありません。僕の行ったほぼ全域で使えましたし、乗り継ぎの香港でもつかいました。番号通話はできませんが、Skype、FB、LINEなどの通話は使えます。宿のWIFI代はそこそこするので、多く使うならSIMをお勧め。

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Fジイについて

いつもは山では山岳部として活躍するFジイですが、今回は本領発揮できなかった御様子。もともと体重が過多だったのですが帰国までに6kg痩せたそうです。帰国してしばらくしてあったときには、「ちょうどよい強制ダイエット」だったそうです。快調にその体重を今も維持しているそうです。『エベレスト街道で高山病と腹下しで痩せるダイエット』は大成功なようですw。今回はFジイの意地の頑張りに感謝、、、、なんとかエベレスト見れてよかった。そしてガイドのペンバさんとポーター君に大感謝です。

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リベンジについて

リベンジありだな。もっともっと先まで行きたいです。2つある終点のカラパタールかゴーキョピークのどちらかだな。ただしすぐは無理。ちなみにFジイは「絶対イヤ」だそうですので、その時は誰かお腹が弱くないそれなりに健脚を探すかな。

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留守番のウーさんもご苦労様でした。そしてなによりネットの向こうで遅筆な旅日記を完読されたあなたにも大感謝です。

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